博士卒の(企業への)就活:体験記など

昨日、内定者懇親会なるものに参加してきました。

非常に大きな会社なのでグループごとに会を開いてるみたいですが、僕のグループでも100人近くはいました。

全員と話すことは出来なかったけど、周りの話を聞いてると、半数ぐらいが博士卒だったみたいです。

研究開発だったので割合として多いとは思いますが、ここまでいるとは思ってもいませんでした。
(ここまで書くと内定先がばれそうですね。)

というわけで前の記事で就職活動について僕の体験談を書きたいと言ってたので、記憶があるうちに書いてみようかと思います。

まず前提として、僕は

・企業への就職を希望

・自分の研究分野(電気・電子回路系)をやっているところを志望

していたというのは割と大事なところかと思いますので、書いておきます。

アカデミックやら研究所は一切受けてないということです。

あと、実際受けたところは5社くらいで、そのうち4社は内定をもらってます。

僕のような地方国立の博士でも結構な確率で内定をもらえたので、工学系であれば(今は)安心して良い気がします。

回路屋は結構需要があるみたいですよ。

就活はいつ・どう始めたか

時期も始め方も学部生・修士と同じ

さぁ就活を始めるぞ!という時期は、企業を志望しているということで学部・修士と同じタイミングです。

なぜなら企業を志望していたからです。

就活の時期が後ろ倒しになった年なので、良く分からないこともありましたが、大学内の説明会とか始まる時期から、セミナーとかに参加しました。
(ちなみに予定表を見直したら、3月くらいから就活モードになってたっぽいです。)

セミナーとかで周りと話すと基本、修士か学部生しかいないのでアウェイ感が結構すごいです。

でも気にしたら負けです。

どこに注意すべきか

まず博士卒を採用しているか確認

受けたい企業が出てきたら、そこが博士卒を採用しているか確認が大事です。

確認前に説明会に参加し、博士を取ってないということになれば、説明会に参加した時間が無駄になるからです。
(興味あるところは話聞くだけでも勉強になることはあるかもしれません。こんな稼ぎ方があるんだな~とか。)

僕は後で気づいてアホなことしてたなと反省しました。

確認は採用ページのメールアドレス宛に送れば良いです。その時にメールマナーとかついでに学んでおくとなお良いです。

面接で聞かれることが修士・学部の人たちと多少違う

たいていの企業で聞かれたことをまず挙げときます。

・志望理由
・研究内容
・研究成果を出すために何が大変だったか
・研究する過程で失敗したことはあるか
・趣味とか

といったように基本的には就活サイトにかかれているようなことを聞かれますが、修士・学部生への質問とちょっと違う点があります。

修士の時の就活と違って良く聞かれたのが、

・なぜアカデミックでなく企業を志望しているか
・後輩の指導方法について(何を気をつけて指導しているかなど)
・チームで研究を進めているか

です。

これらはたいていの企業で聞かれました。

なぜアカデミックではないか?については、噛み砕いて言うと「元々企業で世に出る製品づくりに携わりたくて、博士は憧れでとった」みたいなことを言ってたような気がします。それぐらいであまり突っ込まれては無いかも。本当に企業に来てくれるかの確認の一つなんでしょうかね。

後輩の指導方法については、「〆切を作ってあげることが大事です」(その場で思いついた)とか言った気がします。ちゃんと考えておいた方が良いですね。

チームで研究を進めているか?については、学振の申請書で書いた最終目標を達成するために個々に別々の研究をしている、みたいに言ったと思います。嘘ではないけど、良く考えるとチームでやってるという答えになってない?

就活のためでなく、将来のためにもこれらのことは一度まじめに考えてみると良いかもしれませんね。

アドバイスを少々

大学の就活情報をフルに使う

大学の学科ごとに募集要項とかまとめてあると思いますが、”博士も”これを使った方が良いです。

修士・学部生向けの情報だけかと思いきや、博士卒まで扱ってることが結構あるので、利用しない手は無いです。

結局僕も大学の推薦者のための募集要項からリクルーターに連絡し、今の内定先を決めました。

就職担当の先生から「博士も募集ありますよ」とか、連絡は一切こなかったので、自分から動いて良かったです。

“採用後は修士と同じ扱い”というところは極力避ける

5社中お祈りをもらった1社は、博士卒も採用するけど修士扱いになるという企業でした。

こういうところは、”博士を積極採用してるわけではない”ということになるんじゃないかと思います。
(就職できなかったら嫌ので一応そういうとこも受けてました。)

お祈りをもらった理由は何かはわかりませんが、そこも理由の一つとして考えらます。

募集要項に博士卒の初任給がなければ、メール等で確認しましょう。

一緒に就活する研究室の後輩と情報交換する

説明会にたくさん行くのも良いですが、後輩たちから情報をもらうのも手です。

時間もったいないですしね。

研究するプロセスをアピールできるようにしておく

博士はより専門のマッチングが大事と言われます。

もちろんそうなんですが、研究内容以外に得られたものの方が大きいと思います。

それが、“研究するプロセス”です。

これはどこの企業にも通用すると思うので、適切にアピールできると良いです。

修士の時より就活がうまくいった理由

前の記事でも書きましたが、修士の時より充実した就活だったと思います。

考えられる理由を挙げてみたいと思います。

アウトプット能力が向上している

文章能力やらアピール能力が向上してると思いますが、これは修士の時のエントリーシートなんかを見て気付きました。

「なんだこの幼稚な文章は・・・」と驚愕しましたね。

論文やら申請書やらを書き、学会発表してきたおかげで向上したんでしょう。

あの頃より必死さが圧倒的に上

修士の時は「ダメだったら進学すれば良いや」くらいに思ってたので必死さが全くありませんでした。

博士の就活は後がないし大変だというのも覚悟してたので、結構必死になってたんだと思います。

あの頃より景気が良い

3年前よりはちょっとは良くなってるんでしょう。

あと人材不足もあるような気がします。

 

まぁこんなとこですかね。

またなんか気付いたことがあれば更新したいと思います。

質問等あれば答えられる範囲でお答えします。

追記

企業に就職してみて感想的なものを書いてますので、ご参考までに。


5 thoughts on “博士卒の(企業への)就活:体験記など

  1. はじめまして。今年修士2年で博士に進学する予定のものです。
    博士に進学するものの、今年就活を少ししてみたら最終選考でお祈りされ、、、
    とてつもないショック(?)をうけてるときにこちらの記事を読みまして、少し希望が持てました笑
    博士課程修了後は、企業に就職したいと考えています。

    質問なのですが、エントリーした企業は推薦応募なのでしょうか。
    また、研究するプロセスのアピールとは、具体的にどのようなことをアピールされましたか。
    よければ、教えていただきたいです。

    1. 返信遅くなり申し訳ありません。
      まだ修士の段階かと思いますので参考になればと思い、ご回答いたします。
      最終選考で落とされてしまったのは、博士課程に進学するという気持ちが固まってからと思いますので、どこかで見抜かれてたんじゃないですかね?(笑)

      >質問なのですが、エントリーした企業は推薦応募なのでしょうか。
      推薦ではなく、すべて自由応募です。
      大学によると思いますが、博士に対する推薦もあるかと思いますので、就職活動が始まるタイミングより少し前から大学の就職情報をチェックしておくことをお勧めします。
      上記のことをお勧めするのは、応募自体がすぐに締め切られる企業もあるからです。僕もチェックするのが遅くて実際に受けられなかった企業がありました。

      >また、研究するプロセスのアピールとは、具体的にどのようなことをアピールされましたか。
      これに関しては、博士から企業に就職するときのアドバイスとしてみんな言うことと思いますが、具体的に自分なりの言葉に落としこめることが重要かと思います。
      大学で研究するということは、いくつかのステップで成り立っているかと思いますが、それを以下のように言葉にして僕はアピールしました。
      「研究のプロセスとしては、
      1.その分野の勉強(知識のインプット)=>2.最新技術調査(関連分野の論文読み)=>3.アイディア出し(熟考や有識者とのディスカッションなど)=>4.自分の考えをアウトプット(論文化)
      だと思います。
      これというのは企業の研究職やら開発職やらでも同じだと思っていて(ビジネスになるかならないかとかありますが)、これまで培ってきた上記のステップは活かせると考えています。」
      簡単にいえばこんな感じです。

      その他アドバイス:
      企業に入ってみて思うのは、企業ではビジネスになるかがやはり最優先事項だということです。
      面接とかでもこれから意識したいこととかを発言する機会があったら、ビジネスになるかという観点を磨きたいとかいっておけば受けが良いかもしれません(僕が面接官だったら好印象)。

      参考になれば幸いです。

  2. 偶然このページを見つけたので書き込ませていただきます。
    私は働いて1年目ですが来年度から博士へ戻ります。理由としては
    ・会社の方針で研究開発から手を引きつつある(現在持っている商品の販路拡大の方針)
    ・製薬会社としてそれはまずいと思っている(今の管理職前後の年齢の人はいいかもしれませんが…)
    ・自分で何とか変えたいと思っているが、研究のプロセスを考えたり、疑問をもち、仮定をたてて実証する力がないと感じている(所謂テクニシャン止まりでありリサーチャーの能力がない)
    ・自分で考え、それを相手に伝え、説得する力というのは研究以外の場所でも必要だなとこの1年で感じた。
    ・これら力は研究力が著しく低下しているいまの会社にいてもなかなかつかないと感じていて、最短でつけられる場所は博士だと感じているので進学を考えている。

    会社にこれを伝え、休職を願い出ましたが当然ながら却下されてしまいました。(ここでも自分のアウトプット能力のなさを感じました…)
    なので退職して戻ります。ちなみに専門分野は化学になります。
    博士だからといってアカデミックにこだわることも考えていませんし、企業の仕事も色々と体験できて好きなので恐らく3年後に就活するでしょう。
    自分としてはやるべき事が分かって博士へ進学しているし、ビジネスも他の学生よりも分かっている(つもり)、学部を飛び級しているので年齢的にもストレートの博士と変わらないので博士進学を不利だとは思っていません。
    しかし実際のところ1年でやめたて博士へ進学した人というのは不利にはたらくものでしょうか?

    ここでやめておけと言われて進学を取り消すつもりはありませんが、現実を知った上で動くのとそうでないのとでは違うと思ったので、博士で就職された主様にアドバイスをいただきたく質問させていただきました。

    1. やまもとさん

      コメントありがとうございます。
      興味深く読ませてもらいました。
      アドバイスできるほどの人間ではありませんが、僕の考えを述べます。

      就活で不利になるかどうかは”企業が博士の価値を高いと考えているか”と”面接官が働きたいと思う”かどうかに依存してくると思います。
      とすると、日本的には前者の意識が低いので不利になりがちかと思われます。

      後者をいかに思わせるかが就活を成功させるカギじゃないでしょうか。
      (もちろん前者の意識が高い企業を見つけるのも重要だと思います。)
      僕はまだ2年目ですが、面接官だとして直感的には「おもしろいし、一緒に働いてみたい」と思いました。
      理由としては、以下の3点です。
      1.博士進学することに対して自分の意見がある
      2.就業経験がある
      3.博士取得後も企業に就職したいと思っている

      1に関しては、自分の意見を持っているというとことが大事です。
      企業的には将来的にモノを売ることからコトを売ることにシフトしているからです。
      顧客と一緒に価値を創造するということですね。(化学の分野はどうなんでしょうか?)
      2に関しては、ビジネスをどう作るかを少しでも知っている人間が欲しいという意味です。
      お金をいかに儲けるかが大事だからです。
      3に関してはアカデミックに逃げて欲しくないからです。
      僕が就活した時には「アカデミックに行く気はないのか?」ということをどの企業でも聞かれました。

      考えられているように、若いことも重要です。企業的には長く働いてほしいですからね。
      という意味で、博士を3年以下で取得することも考えてみては?
      半分冗談ですが、博士3年というのも固定概念ですし、そのくらいの気持ちでいた方が後々楽になると思います。

      これらをふまえた上で、アドバイスできることがあるとすれば、上記3点を具体的に例も交えて説明できると良いです。
      1.博士進学を考えたきっかけは~という経験をしたため
      2.ビジネスになりそうと考えてこういう研究をした(ただ、これは好きな研究やった方が良いのであまり気にしなくていいかもしれないです。矛盾しててすいません。)
      3.また企業に戻りたい理由は~ことがあったから
      とかですかね。具体例がないと説得力がないので。

      すぐに考える必要はないですが、就活の時までに上記まとめておくととても良いんじゃないんでしょうか。

      アドバイスになっているかわからないので、あくまで一個人の意見として受け止めてくれると嬉しいです。

      では。

      1. お返事ありがとうございました。非常に勉強になりました。

        >顧客と一緒に価値を創造するということ
        これに関しては一緒にというよりこれからの需要に会わせて作っていくという感じになりますでしょうか。(10-20年前でああまり見向きもされなかった機能性成分が今は当たり前のように商品に組み込まれるなど)どちらにせよ顧客と一緒に価値を創造するという点は私も非常に重要だと感じております。

        >ビジネスをどう作るかを少しでも知っている
        会社では面白い提案でも、仮に作ったとして何年後にペイできるのか?作った後でも性能を担保しつつどんどん安い資材に変えたりしなければならないなどコスト(ビジネス)に関して本当に厳しいことを1年で痛感しました。
        博士では企業や世の中に繋がっていくことを意識した研究(研究者の自己満足で終わらない研究)を行いたいと思っています(元々教授の方針がこのような感じなのですが、さらに自分でも意識を強くもっていきたいと考えています。)

        >博士を3年以下で取得する
        これに関しては初耳でした。進学先を調べたところ確かにその制度はありました。
        修士の時に1本かいている(諸事情あってまだ投稿していないらしく、出すのは博士になってからなので卒業用件のうちの1本に組み込めるようです)ので、今考えているアイデアがうまくいってそこそこの論文に載れば、2年で卒業の可能性はありますので、そういった高い目標を立ててモチベーションを高くして博士過程を過ごしたいと思います!

        本当にありがとうございました。
        またなにか質問させていただくことがあるかもしれませんがその時はよろしくお願いいたします。

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